インデックス投資は勝者のゲーム を読んでみて

この本の旧版にあたる「マネーと常識」を読みたいと思っていましたが新品では購入できなかったので半分諦めていましたが、改訂版がでましたので購入することができました。
この本は投資信託で有名なバンガード・グループ創業者のジョン・C・ボーグル氏が書かれた著書で『投資のバイブル』という高い評価をしている方が多くいます。

偉大な投資家のウォーレン・バフェットも「資産運用会社が語る魅惑の言葉に耳を傾けるくらいなら、大なれ小なれ、投資家たちはジョン・ボーグルの手になる本書を読むべきである」といってる良い本ですが、投資初心者が初めて読むには少し難しいと感じました。投資経験者の方が読むにはお勧めできる一冊です。

目次

本の構成

記念すべき第10版に向けての序文
第1章  寓話
第2章  根拠ある熱狂
第3章  企業に賭けろ
第4章  どうしてほとんどの投資家は勝者のゲームを敗者のゲームにしてしまうのか
第5章  もっともコストの低いファンドに集中せよ
第6章  配当は投資家の最良の友なのか
第7章  大いなる幻想
第8章  税金もコストである
第9章  良き時代はもはや続かない
第10章 長期的な勝者を選択する
第11章 「平均回帰」
第12章 ファンドを選ぶためにアドバイスを求めるのか
第13章 簡潔さと倹約の王から利益を得る
第14章 債権ファンド
第15章 ETF
第16章 インデックスファンドが市場に勝つことを保証する
第17章 ベンジャミン・グレアムならインデックス運用をどう考えただろうか
第18章 アセットアロケーション その一 株と債券
第19章 アセットアロケーション その二
第20章 時間という試練に耐え得る投資アドバイス

読んでみて感じた事

この本の表紙に
『市場全体のポートフォリオを有するファンドを取得し、永遠に持ち続けること!』
といきなりインデックス投資の極意が書いてありますが、間違いなくインデックス投資家ための本です。

ウォール街のランダム・ウォーカー敗者のゲームと同じようにインデックス投資の優位性が何度も強調されています。

S&P500のような広範囲な米国株式市場のインデックスに連動する投資信託を、極めて低いコストで取得し、保有し続けるスタイルは同じですが、その中でも特にコストに対するこだわりは、何度も強調されているので、極めて低いコストが如何に大事かが良く解ります。投資信託で有名なバンガード・グループ創業者としての信念のように感じました。

この本の評価

読んだ感想としては他のインデックス投資本と内容は大きく変わりませんが、内容を大まかに分けると

・市場全体のポートフォリオを有するインデックスファンドを取得し永遠に満ち続ける

・もっともコストの低いファンドに集中させる

・債権ファンドの優位性

書いてある大まかな内容は他のインデックスファンド投資本と大きくは変わりませんが、解説の方法がバンガード・グループ創業者として書かれている感じが読みやすく感じます。

市場全体のポートフォリオを有するインデックスファンドを取得し永遠に満ち続ける

S&P500のような広範囲な米国株式市場のインデックスに連動する投資信託を購入して持ち続ける事が、株式市場のリターンから公平な分け前を効率的に確実に獲得する唯一の方法だと書かれています。

このあたりは他のインデックス投資の本と同じような事が書かれていますが、やはり著者が違うので解説の内容などは違いますので書かれている視点はバンガード・グループ創業者として書かれている感じがします。

もっともコストの低いファンドに集中させる

「長期投資では複利リターンという奇跡は、複利のコストという暴君に凌駕されてしまう。」と本文にあります。

投資の分野では、時間がすべて解決するのではなく全てを悪化させるリターンについては時間は友となるが、コストについては敵になる。コストついてはどれだけ抑えることによって将来のリターンに繋がるかを詳しく書かれています。このあたりはバンガード・グループ創業者としての信念のように感じます。

徹底的にコストにこだわる事が将来のリターンに大きく影響するのでコストは非常に重要です。

債権ファンドの優位性

「賢明なる投資家はなぜ債権を保有するのか」と理由は何となくは説明できますが、本書では詳しく書かれています。

株式が暴落するときにポートフォリオに債権を加えることによりボラティリティを抑え、投資家が恐怖により非合理的な行動(恐ろしくなって株式のポジションを整理してしまう等)を取る可能性を抑えることは一般的に知られていますが、本書では「長期は短期の連続で短期的には債権が株式より高いリターンをもたらしていることが多い」と詳しく解説されています。

このあたりは債権ファンドに対する考え方が少し変わりました。2018年現在、私のポジションには債権ファンドはありませんが、債権ファンドに対する知識が必要だと感じました。

債権ファンドの「トータル・ボンド・マーケット・インデックスファンド」優位性が書かれています。債権ファンドを保有するときには検討に加えるべきだと考えましたので、忘れないように記しておきます。

まとめ

『市場全体のポートフォリオを有するファンドを取得し、永遠に持ち続けること!』とインデックス投資の極意は他のインデックスファンド投資本と同じような事が書かれていますが、「第9章の良き時代はもはや続かない」は最近出版された書籍ならではと思います。

株式市場も債券市場もリターンが下がるという前提で計画を立てるのが賢明と書かれています。このあたりは他のインデックスファンド投資本には書かれていませので一読の価値はあると思います。

これからインデックスファンド投資を始める方にもお勧めできますが、インデックスファンド投資家の方に特に進めたいと思います。
インデックスファンド投資は単調になりやすいので読むことにより改めてインデックスファンド投資の優位性を思いだせると思いますし、本書にあるデータも最近の物が多いのでお勧めできます。

私の投資人生に間違いなく影響してくる書籍の一つでと思います。投資人生のバイブルとして苦しい時や辛い時に読み返したいと思います。

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この記事を書いた人

Author:ぷくぷく福耳
普通のサラリーマンです。
安定した老後を目指して夫婦二人、只今奮闘中です。
日々の試行錯誤を日記として記録していけたらと思います。

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