おすすめの投資本

お金は寝かせて増やしなさい を読んでみて

この本を最初見かけた時には本のタイトルで衝撃を受けて購入しました。
インデックス投資の事が丸々書いてある本は珍しいと思います。今思えば私が本格的にインデックス投資を始めるきっかけになった一冊だと思います。

それまでは投資信託には投資していましたが、正直どのように資産が増えていくかなどが漠然でただ人気がある・おすすめ銘柄等の理由で選んで投資していました。
この本を読み終える頃には、投資家としてレベルが上がることが間違いないと思いますし、
何より リーマンショック暴落でパーフェクトストームの中を走ってきた体験記は貴重だと思います。

普通、損して苦しい状態の体験記は投資本では中々見かけないので読者の方も疑似体験ができると思います。

本の構成

ブロローグ 私がたどり着いた「寝かせてお金を増やす方法」
第1章 金融のど素人でもプロと互角以上に戦える「インデックス投資」
第2章 寝かせて増やすインデックス投資の実践法
第3章 おすすめ金融機関&口座開設の手順と気になるNISAとiDeCo
第4章 始めるのはカンタンだけど続けるのは意外と難しい
第5章 涙と苦労のインデックス投資家15年実践記
第6章 貴重情報!インデックス投資の終わらせ方
エピローグ 寝かせて増やすことはつまり人の未来を信じること

読んでみて感じた事

この本のサブタイトルになっている
『インデックス投資の入り口から出口戦略まで一挙解説!金融のど素人でもプロと互角以上に戦える お金が勝手に増えていく仕組みのつくりかた』
タイトルと共に凄くインパクトとがあり、本屋で見かけて中身をよく見ないで直感で購入しました。読んでみてその感は正しかったと思いました。

『第1章 金融のど素人でもプロと互角以上に戦える「インデックス投資」』

この章の初めは、投資信託のメリットとデメリットが解りやすく書かれています。
次に、投資信託の99%は不要でアクティブファンドのほとんどがインデックスに勝てない皮肉な現実が書かれています。話のテンポと流れが良く非常に読みやすいです。

『なぜ、銀行や証券会社はインデックス投資をすすめないのか?』は読んでみて「言われてみれば、なるほど~」と感じました。
全ての金融機関でそうでは無いでしょうが、金融庁公表の『金融レポート(2016年9月)』の話もあり、すごく説得力もありました。

『第2章 寝かせて増やすインデックス投資の実践法』

この章は、リスク許容度や分散投資の方法等が解りやすく書かれています。
債権の割合でどの位リスクとリターンが変わるかの比較表などもあり良いと思います。
最悪の事態が起こったときの損失額を計算する方法 は計算式が出ているのでExcelで計算式を使って簡単に最大損失予想額が計算できるのでいいですね。他の書籍で計算方法まで書かれている事は中々無いと思います。

資産配分(アセットアロケーション)と有効フロンティアの話は個人的にはかなり食いつきました。
具体的に解りやすく書かれているので、投資中級者の方でもここまで理論的に投資している方が少ないと思いますので勉強になると思います。実際、私のインデックス投資理念の原点はここから来ています。

投資の理念なんか勉強したいない方もいると思います。そのような人には『投資すべきインデックスファンドはズバリこの3本! 』の項目でお勧めのインデックスファンドが何種類かあるので簡単に選ぶことができます。私が運用しているインデックスファンドもこの中に何種類かあります。

『投資銀行の大物も「インデックス投資の勝利」を認めざるを得なかった』は投資銀行の大物が無くなる間際に、執筆した『投資とお金について最後に伝えてみたかったこと』の内容が書かれていますが、驚きました。やはり亡くなる前だからこそ本当のことを伝えたかったと思います。

『第3章 おすすめ金融機関&口座開設の手順と気になるNISAとiDeCo』

この章は、インデックス投資に最適な金融機関の紹介や 口座開設の手順が書かれています。

「NISA」・「つみたてNISA」やiDeCo(個人型確定拠出年金)の選び方、メリット・デメリット等が書かれています。
投資初心者の方はこの章を読めば、これらの制度の大体の内容は理解できると思います。
どれを選ぶかは人により色々だと思いますが、長期投資を行う上では必ずどれかを選ぶことを強く進めます。

『第4章 始めるのはカンタンだけど続けるのは意外と難しい』

この章は、複利の力から始まりインデックス投資を続けるコツが色々と書かれています。

本書にも書かれていますが『ウォール街のランダム・ウォーカー』(バートン・マルキール著)では、「個人投資家にとっては、個々の株式を売買したり、プロのファンドマネージャーが運用する投資信託に投資するよりも、ただインデックスファンドを買ってじっと待っている方がはるかによい結果を生む」と簡単に言っていますが、本当に何もしないことが苦痛に感じてきます。相場が暴落していればなおさらです。

インデックス投資を始めるのは簡単ですが、本当に続けていくことが難しいと感じます。今まで色々な投資本を読んできましたが、インデックス投資を続けるコツ が書かれている投資本は記憶にありません。やはり著者がインデックス投資の第一人者の為、『プロは絶対教えてくれない「インデックス投資を続けるコツ」』 を書かねばと思たはずです。

『どうしても売りたくなったときにふれるべき言葉』も為になります。
この中で『敗者のゲーム』(チャールズ・エリス著)からの言葉で『投資の世界では、感情は必ず間違った方向に投資活動を導くものである。気分の高揚している時(たいていは市場のピーク)は株を買いたくなり、不安を感じる時(たいていは市場が低迷している時)は売りたくなるものである。健全な長期投資にとって、直感こそが敵であり、理性こそが友である。』は正に人間の心理を突いた言葉だと思います。
電化製品とかなら安い時に買いたいと思い、高い時には買いたいとは思わないのに不思議ですね。
しかし、思い当たる投資家の方は多いともいます。著者は15年以上インデックス投資を行っているので、これらの言葉を著書に書きたかったと思います。

『新しいインデックスファンドが登場したら乗り換えるべき?』も興味深い話で、インデックス投資家の方は悩む話だと思います。やはり経済学者ではなく、投資家が執筆するとこのように投資家が興味ある内容が次々と出てくるものなのかと感じます。

『第5章 涙と苦労のインデックス投資家15年実践記』

この章は、2004年から2016年の投資成績を公開しながら時系列に色々な出来事を紹介しています。
この本を読んでいると実際に投資していなくても、自分が投資しているかの感覚になります。
経験したこと無いような歴史的大暴落を少し体験した感じがしました。率直に書き方が旨いと思います。時系列に投資金額入りで書かれている投資本なんてそうそうないので一読の価値があります。

『インデックス投資を15年間実践してわかったこと』も興味深い内容でした。長期投資を目指す、インデックス投資家が知りたい内容が色々と書かれています。
この中で『インデックス投資を15年間実践するなかで、何にいちばん力を使ったのか。投資したインデックスファンドを「売りたくなったときに我慢すること」』はすごい共感できました。
ひとたび暴落が来ると、投資家は何もせずにはいられず、ニュースを見ては自信を失い、怯え、騒ぎ、ある物は損失に懲りて投資自体を辞めてしまう。ある物は別のアクティブな投資に鞍替えを行うのはすごく解ります。ましたは、そのような時に追加で買いますなんて頭では解っていても本当に難しいとと思います。

この章は、著者が実際にインデックス投資してきた実践者だからこそ書ける内容だと思います。

『第6章 貴重情報!インデックス投資の終わらせ方』

この章は、『インデックス投資の出口戦略に関する情報が少ない理由』・『「出口戦略」という魔法の言葉の罠』が書かれています。
確かに出口戦略が書かれている投資本なほとんどないと思いますので、この章も一読の価値があります。

『インデックス投資の出口戦略』は、すでにインデックス投資家の方なら誰もが気になる内容だと思います。
「リアロケーション」「定額ではなく定率の取り崩し」「4%ルール」等はなるほど~と感じました。

この本の評価

この本は、インデックス投資「インデックス投資信託✖定期的な積立(ドルコスト平均法)✖長期投資」について書かれています。
インデックス投資で有名な名著の「ウォール街のランダムウォーカー」や「敗者のゲーム」がありますが、学者・実業家による理論に対し、私達と同じ個人投資家によるインデックス投資の実践者の本なので、同じ目線で個人投資家向けに書かれてお勧めできます。個人投資家が長期投資で成功するための秘訣が理論・統計的に解りやすく書かれています。
色々読んだ本の中でも最も解りやすく、初心者・中期者向きだと思います。

インデックス投資の理念や方法などは先ほどの書籍や他の書籍でも目にすることができますが、やはり著者が投資商品を勧める側、売る側からではなく、実際にインデックス投資してきた実践者だからこそ書ける内容だと思います。本の後半に書かれている、著者の15年間の経験を基に書かれた内容やインデックス投資の出口戦略は一読の価値があります。

インデックス投資関連の書籍は何冊か読んできましたが、読書と同じ立場から書かれた本なので、理解や共感できる場面が多いです。
私の投資人生に間違いなく影響している書籍の一つです。投資人生のバイブルとして苦しい時や辛い時に読み返したいと思います。

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